まず最初にいたわると良い内臓とは?(後編)

さて、いよいよ今回は『腎虚』についてのお話です。

 

中医学の基本理論『五行陰陽説』の水に当たる【腎】。
【腎】はエネルギーを生み出し貯蔵庫する役割を持つこと。
そして、成長と発育、生殖・排卵や生理などに大きく関わりのある器官であるため、
【腎】の機能が低下すると、生理不順や生理痛、ひいては不妊にも
繋がるコトを、前回お伝えしました。

 

【腎】の機能が低下するコト、つまり【腎】のエネルギーが減ること。
これによって、どんなコトが起こるのか、お話してきます。

簡単に言ってしまうと、この五行表の水にあたるグループ(赤い枠で囲んである所)に

不調が現れて、骨の異常、聴力の低下、排尿・排便異常などが起こります。

 

そして【腎】のエネルギーについては、さらに陰と陽に分けて考えられており、
『腎陰』『腎陽』と言われてます。
この腎陰と腎陽のどちらが不足してしているかによっても、現れる症状は異なります。

 

『腎陰』とは、身体の臓腑を潤わせて、身体の栄養となるエネルギーを指します。
腎陰が不足する状態を『腎陰虚』と言います。
【症状】のぼせ、めまい、耳鳴り、不眠、生理不順、閉経、便秘など

 

『腎陽』とは、身体を温めたり、機能を活性化させるエネルギーの元を指します。
腎陽が不足する状態を『腎陽虚』と言います。
【症状】腰に力が入らない、手足が冷える、むくみ、頻尿など

 

腎エネルギーの過不足だけでなく、この2つのバランスも大変重要となります。
陽・陰と関わらず『腎』エネルギーが不足すると、他の臓器の働きに多いな影響を与えます。

 

これらを見て頂いて分かるように「腎」の異常は、
加齢によってみられる変化と関連した症状が多くみられます。
そして『精』で表されるエネルギーは、男性の精子にあたるモノや女性の排卵・月経などの
生殖能力の備える際に、必ず必要となります。

 

そのため、中医学では多くの女性が悩みとして抱えているアンチエイジングや不妊は、
『腎』機能が大きく関わっていると言われているのです。

この『腎』のエネルギーには、両親から受け継いだ先天的なエネルギーと、

飲食物などから作られるエネルギーの2つに分けられます。
それぞれ、前者は【先天の精】後者は【後天の精】と呼ばれています。

 

これらは、相互的に作用しており互いの存在が必要となります。
後天の精を生み出すには、先天の精が必要であり、先天の精は後天の精の滋養によって
成長しているのです。

 

これを聞くと、食生活が乱れがちのこの時代では、少なからず影響が出ているような気がしますよね。
【後天の精】が補われないばっかりに、【先天の精】も減って行くと言う
悪循環にハマってしまう恐れが、多いにあるワケです。。
不妊でお悩みの方は、一度食生活を見直してみるのもいいかもしれません。

 

こんな時代だからこそ、薬膳料理などが好まれたり、健康志向の方が増えるのだと思います。
今の段階では、もしかしたらまだ病気になってから改善する人の方が
多いのかもしれませんが、中医学の観念がもっと広がれば、治療より〝予防〟と
なっていくのではないかと思います。

五行表で同じ水グループにある五志の『恐』

これに影響し出すと、不安要素が恐怖になるような感覚もありえるのではないかと
個人的に思ってしまいました…(;´Д`)
もしこの状態になってしまったら、妊活どころじゃなくなりますよね。。。
喜も悲も怒も、表に出して発散するコトも出来るけれど、恐はどんどん中にこもってしまう
イメージで、悩みも独りで抱えやすくなってしまうのではないかと思うのです。

 

おそらく【腎】影響は、私たちが考えている以上に大きいのかもしれません。

 

シーズでは、オプションで経絡測定をすることが出来ます。
いつものメニューにプラスして、ご自身の身体の状態を把握してみて下さい!
測定データは蓄積されていくので、過去の状態と比べるコトも出来ます。

 

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人体を深く温めて月経痛、月経不順、ホルモン調整、冷えの緩和に有用です。
・月経前症候群の緩和
・血液循環の改善
・増血作用(赤血球)
・精力の増強
・冷え症の改善
…などなど。

 

一見、アンチエイジングや不妊が、腎臓と関連があるとは思えませんが、
中医学の観点から弁証してみると、深い深い関連要素があるのです。
コラムではお伝えしきれないコトも、まだまだたくさんありますし。

 

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