正しく身体を守るため「マスク」についてのアレコレを考えてみる

コロナウイルスによって大きく変化した私たちの生活。

 

大きなこともあれば、小さなこともある中で、誰でもが経験している変化が

 

「マスクの着用」

 

ですよね。

 

個人的な体感ではありますが、街を歩く中での着用率は90%以上ではないでしょうか?

 

これだけの状況になると、着けていることが当たり前になり、何のためにマスクをしているのかがわからなくなってきそうです。

 

マスク警察…なんて物騒な話もありますが、

 

マスクの何が有効なのか?

何のためにマスクをしておくべきなのか?

 

という本来考えるべき事柄がおざなりにされ、着けないことがただ悪となるのは本末転倒です。

 

 

暑い季節を迎える中で、どのように「マスク」と付き合うのが身体にとって有効なのかを改めて考えてみましょう。

 

 

〜そもそもマスクは何のためにするの?〜

まず、一般的なマスクの役割として大きな部分は

 

飛沫感染の防止

 

にあります。

 

ここでの防止の意味は、

 

飛沫を自分が発生させる側

 

である状況に対しての対策ということになります。

そもそもウイルスの大きさとマスクの繊維の幅は全く違うサイズ。

マスクをすれば絶対に風邪をひかないということには決してならないわけで、それ自体がウイルスの体内侵入を完璧に防ぐわけではない。

 

自己への感染予防として最良の第一選択ではないんですね。

 

また「相手から直接的に飛沫を浴びる」ということからの防御にもなりますが、あくまで可能性を下げるというレベルであることは認識しておく方がいいわけです。

 

〜侵入ルートを全て守っているわけでもない〜

加えて、マスクでは眼を守っていません。

 

飛沫を浴びてしまったとして、ウイルスの侵入は眼からも起こりうる。

 

コロナウイルスは呼吸器系に悪さをするイメージが強いので、マスクで口・鼻を守ることが大事…というイメージがあるかもしれませんが、飛沫を眼に浴びることで感染…という可能性もあるわけです。

有効な面もあるけれど、万能ではない…。

 

そのくらいのものとして捉えておく視点も大切です。

 

 

〜ただ「着けていればいい」に潜む危険〜

寒い季節であれば、マスクを着けることは乾燥の防止という役目も果たしてくれました。

 

それに案外と防寒能力が高かったりします。

 

ただ、これからの暑いシーズンにおいては、それが逆効果になってしまう。

 

一番気がかりなのは『熱中症』への心配です。

 

人間の体温は、呼吸に大きく影響を受けます。

 

冷たい空気を吸えば体温が下がりますし、逆に熱い空気を吸い込むことで体温は上昇しやすくなります。

 

地面からの熱波を浴びながら、頭部でも熱と湿度がこもった状態の空気を吸い込む。

 

マスクが熱中症につながってしまうメカニズムはこんな流れです。

 

また、汗をかくことも多くなりますので、衛生面にもより配慮が必要になります。

 

湿気は細菌・ウイルスの繁殖力を高めますし、汗をかくことでそれら微生物の繁殖を強めるという面でも気をつけるのが大切です。

 

 

〜たかがゴム、されどゴム〜

加えて、耳への圧力の問題。

 

耳にかけるゴムが、身体のバランスを乱してしまう原因になったりします。

 

これは整体的なものになりますが、耳を後ろから圧迫されることは、頭部を前方向に圧迫されるのと同じような刺激になるんです。 

そこから首を中心にした緊張が生まれ、全身のバランスを乱すきっかけに…。

 

身体のバランスが崩れて、首を中心にジワジワと筋肉の疲労が蓄積されていくことにつながります。

 

頭部〜体幹上部の乱れは、全身の疲労と自律神経の乱れにもつながりますので、マスクの長時間着用はできれば避けたいところです。

 

ある意味で、エチケットとして着用するのが当たり前になっているマスク。

 

最低限のマナーとして、お互いが気持ちよく過ごすために必要な配慮であることは間違いありません。

 

ただ、無作為につけるのではなく、何が有効で何が辛さの原因になり得るのか、それを正しく理解しておくのも重要ではないでしょうか?

 

着けることを目的にするのではなく、役に立つ使い方をしてこそ道具の意味があるもの。

 

身体を壊す道具にしないため、過敏になりすぎない余裕も知識から身につけてもらえればと思います。