寒い季節のお悩みのひとつに
肌トラブル
がありますよね。
空気の乾燥から水々しさが奪われやすいですし、そこからかゆみを引き起こしたりと大変です。
冬には色々なケアを取り入れています!という方も結構多いのではないでしょうか。
季節の流れに関係なく、お肌のケアをされるのは女性にとっては当たり前なことかもしれないですし、きれいでいるための心得なのも間違いないと思います。
そんなお肌のお手入れが、肩こり・腰痛を癒すケアにもつながる…としたらどうですか?
今回のコラムでは、そんな
『お肌とからだの動きの関係について』
のお話させてもらいます。
〜皮膚の役割って?〜
少し専門的な言い方をすれば、
お肌=皮膚
という表現になります。
人間のからだの中で、「皮膚」という存在は
・組織内の水分を保持
・体温を維持する
・有害な菌やウイルスの侵入を阻む
といった仕事をこなしてくれています。
どれも大事な機能ですが、その役割が皮膚にもあることを意外と知ってもらえていなかったり。
生命維持にとっての影の立役者です。
寒い季節に起こるお肌の乾燥は、この水の保持能力が空気に負けて働きにくくなってしまっているわけですね。
そして、もうひとつ「皮膚」が持つ重要な役割が
・組織同士をつなぐ存在
であることなんです。
つまり、生き物がからだの形を維持できているのは「皮膚」のおかげってこと。
内臓という生命活動に必要な部品をしまうための袋になってくれているわけです。
〜皮膚と関節の関係性〜
からだの外と内をつなぐ「皮膚」。
そのつながりをもっとも体感できるのが
関節の動き
なんです。
皮膚はからだの外側の表皮の層から、皮下組織(皮膚の内側の層ですね)や脂肪などの層を介して筋肉・骨へとつながっています。
腕を曲げられのは筋肉や骨の働きのおかげですが、その作用に合わせてほんの少しだけ皮膚も動いてくれることで私たちはスムーズな運動を行えているんです。
例えば、肘を折り曲げる動き。
腕をばした状態から、肘の手の甲側の皮膚を引っ張って関節を曲げようとしてみてください。
本来の動きの3分の1〜半分くらいの範囲でしか、肘を折りたたむことができないはずですよ。
逆に、肘の手のひら側の部分を肩の方へ引くように誘導すると、普段より楽に曲がる感覚を味わえると思います。
皮膚の柔らかさが、気持ちの良い関節の動きをつくるのには大切。
逆を言えば、皮膚が硬いとからだの動きが悪くなる。
指先に切り傷などの怪我をしたときや火傷の後など、なんとなくその場所が動かしにくかった経験はありませんか?
これは傷が回復する過程で、皮膚が正常な時に比べて硬かったことに由来します。
そんな経験も、皮膚が関節の動きに対して影響があることへの理解につなげてもらえれるのではないでしょうか。
〜皮膚が硬くなるのは「座りすぎ」のせいかも?〜
では、日常的に皮膚が硬くなる可能性があるのはどんなときか?
皮膚の硬さを生む原因のひとつが
圧迫
です。
日常生活の中で、その圧迫が強まるきっかけが『座りすぎ』。
腰やお尻の筋肉が椅子・ソファの影響で長時間かつ持続的な圧迫を受けてしまい、皮膚の動きを妨げることで硬さにつながってしまうという寸法です。
このメカニズムでもっとも最悪なのが、いわゆる床ずれ(褥瘡)。
もちろん、毎日の生活の中でそんな状態にまで至ることはありません。
ですが、圧迫からくる循環不良・血流量の低下などで起こる疾患ですから、皮膚の硬さにつながることに限らず、気をつけたいですよね。
〜チェックとケアの方法は?〜
少し怖がらせるようなことばかり書いてしまったかもしれません。
ですが、皮膚の硬さチェックもケアの方法もとっても簡単なんです。
お風呂などで手軽に実践するだけでも、いい状態をつくれるきっかけになるので、ぜひ試してみてください。
まずはチェック法ですが、
皮膚を薄くつまめるかどうか?
を確認してみましょう。
肩こりが気になるのであれば、首元・僧帽筋ライン・鎖骨の周りを。
腰痛であれば、お尻や腰の周り・太ももなどの皮膚を確認してみましょう。
そして、ケアのやり方は
①硬く感じる場所の皮膚を優しくつまみ、上下左右のいろんな方向に動かす
②関節に近い場所であれば、皮膚をつまみながら首や肩を動かしてあげる
という内容になります。
ほんの少し試してみるだけでも、関節の動きが軽くなってくれたりします。
日々の生活を劇的に変えるというのは難しいですが、変化は案外と簡単なことでつくることができます。
こんな方法もあるんだ!
と、気楽にトライしてもらうのがからだのための何よりの薬なんです。